ジロ子屋です。
中学3年生の三者面談は、受験に大きく影響します。
高校の合否は受験ではなく面談でほぼ決まります。
詳しくは以前のブログ(「秋の中3実力テストで私立高校が決まる|高校受験」)まで
面談での何気ない話し合いですが、ここでの決定が高校受験に大きく影響します。
ですのでしっかり準備して臨んでください。
面談は大方、1学期に1回、2学期に1回、3学期に1回になります。
1学期は6月の実力テストの後。
2学期は期末テストが終わった12月。
3学期は願書提出前。
それぞれどのような話し合いをすればいいのか解説していきます。
まずは1回目の面談。
先に結論を申し上げますと、この面談では強い決意を先生に伝える必要があります。
1回目の面談は中学3年生になって初めての実力テストの後に実施されます。
学校側は現時点での実力を図るために行なっていますが、同時に県全体で統計を取ることが目的でもあります。
つまりこのテストで生徒の希望を調査し、それと実力を照らし合わせて生徒の傾向を掴み、それを県全体の統計に反映させます。
ここで注意が必要なのが、この統計で割り出された数字をもとに先生方は2回目の面談をどうするか決めていきます。
例えば、大阪では春日丘高校、三国丘高校、豊中高校、奈良では郡山高校、一条高校が人気の高校になります。
1回目の面談が終わり教育委員会は事前に志願者数を把握することになります。
中でも2023年度は郡山高校の実質競争倍率が異常に高く、事前の統計では2倍を超えていました。
そして何が起こったか?
県下中学校全域で郡山高校を諦めさせる動きが活発になり、郡山高校降ろしが展開されました。
ジロ子屋開業前に面倒をみてた子も、意図的に内申を下げられました。(学校側に確認したわけではなくジロ子屋のただの推測です。詳しくは以前のブログを参照ください。)
その結果、最終志願者数の実質競争倍率は、1.19倍。例年より低い倍率になったのです。
あれほど大っぴらに郡山高校降ろしが展開されれば、この結果もやむなしといったところでしょう。
ただし、教育関係の方々のこういった努力により、競争倍率の高いところを把握して適正な倍率にしていくことで大量の不合格者を防いでることも忘れてはいけません。
では、1回目の面談でどこを気をつける必要があるのか?
志望校に対して1回目の実力テストの点数が足りてない場合は注意が必要です。
昨年面倒を見てた子も6月の実力テストは五科260点台でした。9-12月の実力テストで平均400点でした。
しかし6月の面談で「実力が伸びてきたなら奈良高校、畝傍高校、郡山高校、足りてないなら一条高校」と先生に伝えておりました。
その結果、郡山高校降ろしの対象になり、強制的に一条高校を受けることになりました。
1回目の面談の時に「郡山高校にいきます! それ以外は受けません。落ちてもいいです」と言っていれば、内申は大きく変わっていたかもしれません。(ジロ子屋内申予想122。実際は117。)
なぜなら、公立高校は落ちてほしくないからです。絶対受けると言ってるのであれば、内申を高くつけないと落ちてしまう、と。
基本的に先生や学校、塾も公立高校を不合格にさせたくありません。
先生は3年間面倒を見てきた子の悲しむ顔を見たくない、皆んなが受かるのに落ちる子が不憫でならないからです。
学校は公立高校を落ちた家族と揉め事になることを恐れています。そのため学校は担当の先生に圧をかけます。
塾は公立高校が落ちたという実績がつくと悪評につながるので、不合格はあってはならない至上命題です。
そういった思惑が入り乱れ、絶対合格できるような準備に取り掛かります。
もちろん内申のつけかたは各中学校によってかわります。
積極的に内申を高くつけてくれる中学(例えば都南中学校)もあります。
他の学校よりテストが難しく、さらに内申が厳しい中学(例えば西陵中学校)もあります。
先生の采配によっても内申のつけかたはかわります。
この子の可能性を信じて内申を高くつけてやろう、この子は心配だから低くつけておこう、という内申操作がおこなわれています。(内申操作ができるのは事実です)
ですので内申が足りない子は先生のお心添えでいくらでも評価を変えることができます。
そういった先生や学校に対して、「この子はこの学校への進学を勧めよう」と思わせるようにしなければなりません。
ですので受験に対してどのように思っているのか、何となくのイメージを述べるのではなく、強い決意を口にして、先生を誘導する必要があります。
1回目の面談の対応が、2回目の面談に跳ね返ってきます。
「実力が上がらなければランクを下げた○○高校」なんて言ってしまうと、安全に受かる「ランクを下げた○○高校」で受験が進んでしまいます。
生徒の意欲を買って「よし! 挑戦してみろ!」っていう先生は稀です。公務員なので安全志向です。
塾はその反対で強気で上のランクに挑戦させたいと思っています。
1回目の面談は嘘でも高望みして強い決意を先生に示した方が、あとあと話がしやすくなると思います。
次に2回目の面談になります。
2回目の面談で伝えた受験校でほぼ合否が決まります。
12月の秘密の会議でほとんどの子の進学先が決まるお話をしました。(受験先ではなく進学先が決まります。くわしくは下記ブログまで)
ですので先生に伝える受験校は、これで決定だという覚悟で望む必要があります。
この面談での注意点は、先生が「この高校は無理」と明確に言われたところは辞めといた方がいいということです。
高校の合否は生徒の当日の点数よりも、教育委員会や中学校と高校の采配で合否が決定します。
つまり先生が明確に「無理」というからには、先生が学校側に「この高校で何とか合格の確約を取ってきてもらえないか?」という打診すらしてもらえない、ということになります。
次に「ちょっと難しいかな〜」と言われた場合は、先生が迷っています。
先生が学校側に「この子の可能性を信じた場合学力は十分届くし、この高校に入ってからもうちの中学の評価を上げてくれる子なので、自信をもって推薦したいです」と言ってくれれば合格に近くなります。
ですが「過去に自分の中学から送り込んだ子の成績が振るわず、相手の学校から良く思われていないので、相手が了承してくれるかどうか厳しい」と思っているかもしれません。
はたまた「この子は過去の例から見ても、これ以上成績があがらないだろうな〜」と思っていたり。
最悪な場合は、「この子は落ちた時に怒るだろうな〜。そうなったら嫌だな〜」なんて思っていたり。
「ちょっと難しいかな〜」には、たくさんの意味を含んでいます。
しかしながら、ここではっきりとわかることは、合格の可能性が低いことに変わりはありません。ただし絶対受からないとは言い切れない状況です。
こうなっては、ますます受験先を選ぶのが難しくなりますよね。
ジロ子屋としての考えでよければ下記を参考にしてみてください。
受験先は「難しいな〜」と言われたところを受験先にしてください。
3回目の面談の話になりますが、ここでは受験先を先生が伝える作業になります。
ここで足掻こうが話し合いをしようが受験先は変えられません。(無理に受けることはできますが、合格できません)
つまり2学期に伝えた受験先が合格できそうか否かは3回目で判断できるからです。
2回目で「難しいな〜」と言われた受験先を希望受験校にしてないと受験するチャンスすらもらえないからです。
運が良ければ3回目で先生から「この高校で挑戦してみようか!」=合格の確約をもらっている、ということになります。(何の根拠もなく言ってるだけの先生もいますので気をつけてください)
3回目の面談は、年明けの最後の実力テストから私立高校願書提出前の間にあります。
ここでは何もすることはありません。
先生や学校、ひいては教育委員会のシナリオ通りに進むほかありません。
ただし実力テストが260点だった子が490点になったなんてイレギュラーな場合は除きます。その場合は対応せざるを得ない案件になりますので。
よっぽど実力が変わらない限りは無謀な挑戦はお勧めできません。
以上になりますが、いかがでしたでしょうか?
大人の世界でもそうですが、当落線上の争いは最後はコミュ力の高い人が勝負を勝ち取ります。
スポーツの選抜の選考でも同じです。
1割が実力のある子、5割が関係者の子や知り合いの子、4割がロビー活動(コミュ力)が成功した子、です。
学力の伸びも大事ですが、先生とより良い関係を作って内申をあげることが最重要課題です。
この評価方法は欧米で多く採用されている方式です。
「自分を良く見せる」とは、服装を着飾る、髪型を整える、化粧をする。
それで相手の印象はかわりますよね?
子どものころから、そういった戦いははじまっています。
勝負は「自分を良く見せる」ということが大事であり、内申を勝ち取る、という意識が必要です。
皆様も内申を勝ち取れるよう頑張ってください。
ではまた。